咸陽法印寺の木造阿彌陀如来座像

咸陽法印寺の木造阿彌陀如来座像咸陽法印寺の木造阿彌陀如来座像

所在地

慶南咸陽郡安義面錦川里法印寺

指定番号

宝物第1691号

時代区分

朝鮮時代

お問い合わせ

055-960-4520

咸陽法印寺の木造阿彌陀如来座像の紹介

現在、極樂宝殿に奉安されている木造阿彌陀如来座像は、1657年に霊圭と祖能などが造成した仏像である。現在、霊圭が造成した他の仏像は造成した例が確認されていないが、祖能は1640年に法霊が首画僧を引き受けて製作した全北沃溝の佛明寺木造仏座像の造成に参加し、1655年にも首画僧を引き受けて全北全州の鳳棲寺木造観音菩薩座像(全羅北道有形文化財第156号)を造成した。

安義面錦川里に所在する法印寺の極樂宝殿に奉安されている木造阿彌陀如来座像は、1657年に霊圭と祖能などが造成した仏像として、長円形の円満な相好に広く緩やかな肩のラインを揃えており、蓮華座した脚は高さが低く、幅が広いため全体的な比例が良く安定感がある。修因は下品中生印を結したが、左手は手の平を上に、右手は手の甲を上にしており、中指と親指を突き合わせている。

相好は長円形で額が狭い方であり、目鼻立ちは半開きした目が長く上方につり上がり、目つきが鋭く、三日月型の眉と高い鼻、細長く表現した唇はその口元がやや上がって笑みを浮かべている。眉間は白毫を浮き彫りで表現し、首には三道の跡を浅く表現した。

この仏像は、裙衣のひだと右足裾の表現が非常に特徴的だが、脚の中央から水平に扇形模様でひだを形成した部分や膝の左右のひだがそれぞれ異なる点、また左膝後ろに置かれた狭い袖裾が膝に密着して滑り落ちる僧脚崎の中へ入るように表現されているが、袖裾が体に密着しないよう表現した点などがこの仏像の特徴といえる。 法印寺の阿彌陀如来座像は、この時期の仏像のうちでも彫刻的な完成度が高いため保存して研究する価値が十分と評価され、国家指定文化財に指定された。