咸陽一蠹古宅

咸陽一蠹古宅咸陽一蠹古宅

所在地

慶南咸陽郡池谷面介坪村

指定番号

重要民俗資料第186号

時代区分

朝鮮初期

咸陽一蠹古宅の紹介

朝鮮朝五賢の一人である文献公一蠹∙鄭汝昌(チョン・ヨチャン)先生の古宅であり、この家は先生が他界して1世紀後に子孫たちによって再建され、約3,000坪の敷地がよく区画された12棟(当初17棟)の建物が配置された南道地方の代表的な両班古宅である。門構えの家に忠、孝の旌閭扁額が5点かかっていて人目を引く。

大門を入ってまっすぐ行くとアンチェ(母屋)に入る一角門があり、東北の方へ斜めに進むと別棟が目に入る。別棟は「ㄱ」字形の平面に内楼が前にある前出構造であり、内楼は構造が簡潔でありながら上品で素朴な欄干と軒を支える活柱を立て、細長い石柱を礎石としている。

文献世家、忠孝節義、白世清風などの扁額のかかった別棟は、前退(回廊)があり、小高い台石の上に建てられている。別棟の横の一角門をくぐるとアンチェ(母屋)に入ることができるが、一角門を入るともう一度中門を通過しなければならない。

南向きの一文字型の大きなアンチェ(母屋)は、慶尚北道地方の閉鎖的な空間とは違い開放的に分割されているため、家が明るく華やかである。アンチェ(母屋)の左にも別棟があり、裏には家廟と別堂、そしてアンチェ(母屋)の客間が別にある。昔からの家財道具を今も使用している鄭汝昌古宅は、両班家の清潔な気品が漂っている。鄭汝昌古宅の遺跡名称は、指定当時の建物主の名を取って「鄭炳鎬家屋」という。特にこの家屋は、テレビドラマ「土地」の撮影ロケに利用されてから広く知られ、多くの文化遺跡探訪客が訪れている。